有名人百合系SSまとめ
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┗倖田來未A01
作者:BoAの中身
インターホンが鳴る。
なんとなく、なんとなーくなんだけれど
彼女が来るときはいつもより明るい音に聞こえる。
「はーい」
急ぎ足で玄関へ向かう。
『宅配便です』
ドア越しに聞き覚えのある愛しい声が聞こえた。
声色変えても分かるってば。笑みがこぼれる。
「いらっしゃい  わっ!」
ドアを開けた途端、抱きつかれた。
「と、と、と・・・」
勢いに負けて少し後ずさった。
長いストレートヘア、細いけどしっかりした腕。
間違いなく彼女だ。
「私をお届けにまいりました」
「ん、お世話様です」
まわされた手に力が入る。
「ハンコください」
私の肩口におでこを押し付けながら言う。
「ハンコぉ?」
「うん」
「・・・『コウダ』ってやつ?」
「ううん、そうじゃない そうじゃなくて」
駄々をこねるような言い方が可愛くて笑ってしまった。
「ココにお願いします」
顔を上げると、彼女は自分の唇を指先でつつく。
その仕草に思わず笑ってしまった。
「はいはい」
触れるだけのキスをする。
唇が離れると、また伸びをするように抱きしめられた。
「ものたりないよ」
今日はいつもより甘えん坊な部分が見えるなぁ。
「後でたくさんするからいいじゃん」
子供をなだめるのも大変だ・・・なんて。
「後で?」
「届いたものは開封しなきゃ」
「・・・うん」
照れる彼女を抱きしめたまま後ろ向きに歩く。
後ろ手でリビングのドアを開けた。
「さて、どこで梱包解いてほしい?ソファーの上?ベッドの上?」
彼女を抱きたくてうずうずしている自分に気がつく。
答えが出る前に、彼女の唇を塞いだ。

ごめんね、あたし我慢できないや。

ドアが小さな音を立てて閉まった。
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