2007/05/18
┗茉莉花×小梅A23
作者:むらさめ
◆キャスト
茉莉花(ジャスミン)…木下あゆ美
小梅(ウメコ)…菊地美香
二人でお風呂に入って汗を洗い流す頃には、シチューはできてた。
バゲットを用意してワインクーラーを作って、シチューを取り分けて『いただきます』。
「なんか、ごめん」
スプーンでじゃがいもを掬って口に運んで、わたしはジャスミンに謝ってた。
「は?」
ジャスミンはバゲットを千切りながら不思議そうな顔をしてた。
いきなり謝られちゃムリもないか。
ジャスミンに抱かれながら、センさんが無意識に頭を過った。
未練とか、そんな野暮ったくてダサいもんじゃなくて、もう痛くもなんともない『いい思い出』だけど、そうやって不意に・・・それもよりによってセックスしながら思い出しちゃう事、ジャスミンに対してすごく失礼だと思って。
わたしを凄く好きになってくれた人なのに・・・・・・
「何だ、そんな事か」
あっけらかんとした感じの声がする。
カラン、と床にスプーンが落ちる。
手を握られてた。
さっき手を握られるよりも恥ずかしい事してたのに、顔がぼわっと赤くなった。
「まだセンちゃんとさよならしてそんなに経ってないでしょ。思い出したりするのはそれだけウメコがセンちゃんに真剣に、一生懸命に向き合ってた証拠。そんな一生懸命なウメコ、大好きだよ?それに今日、私達はじめてで色んな事考えちゃうの無理ないし・・・」
嬉しかった。
なんか、今わたしすごく幸せなんだ。
胸が熱くなって、目を三角にしながら目の前のシチューを一気に平らげて、向かい合ってるジャスミンに顔を近づけた。
今すぐキスしたいの・・・言わなくてもわかるよね?
「ねぇ、早く食べて」
「待って、しっかり噛んで食べないと・・・」
「もっと解り合いたいの、ねぇはやく!!」
今から、もっともっと色んなことしようね.
色んなこと分かち合おうね。
あなたがだいすき。